自分の居場所

6年前、私はある島に引っ越した。

その島は、私が昔から愛着がある場所で、「やっと自分のホームと呼べるところができた」と思って嬉しかった。「ここでずっと暮らせるんだ」と、引っ越した時は安心感があった。だけど、私はその島を去る選択をした。

昔から「地元」と呼べるところがある人が羨ましかった。私は家から離れた学校に通っていたし、近所にもほとんど友達がいなかった。自分には「地元」と言えるところがない気がしていた。

「○○が私の地元です」って言えるのって、素敵だなって思う。もし将来自分に子どもを授かることがあったら、自分の「地元」と言えるところを持ってほしい。

もちろん、中には「地元」でネガティブな経験をして離れる人もいるし、「もう帰りたくない」って思う人もいると思う。自分の生まれたところや育ったところだけが、「地元」である必要もない。

愛着があって、そこにいると安心できて、居心地が良いところ、そんな自分の「居場所」があれば、「地元」にこだわらなくたって良い。

「もし何かあっても、自分には帰るところがある」「ここに帰ってきても良いんだ」って思えるところがあるだけで、人間心強くなるし、見えないパワーに支えられる気がする。

私の「居場所」はどこにあるんだろう？きっと、探さなくても、ふとした時に「あぁ、ここが私の居場所なんだ」って気づける時が来るのかな。